日本人間ドック学会が発表した高血圧の「基準値」について
2014年4月に日本人間ドック学会と健康保険組合連合会が、健康診断における将来の新しい機銃範囲を発表しましたが、この基準は健康診断を受けた約150万人の中から、「高血圧や糖尿病などの治療薬を服用していない」「喫煙していない」「日本酒1日1合未満の飲酒」などの条件を満たした現在健康と考えられる約1万~1万5000人を選び、この人たちの血圧を調べたところ収縮期血圧147mmHg、拡張期血圧97mmHgまでであったと言うことです。
ここで注意すべきことは、この基準に収まっている人は現在健康であると言うことに過ぎず、将来にわたって健康であるかについては、全く考えられていないということです。さらに、大切なことは心筋梗塞や脳卒中になりやすいとされている高血圧、高コレステロール血症や糖尿病の患者さんがこの基準値内でよいということではないということです。
病気を予防するためには、病気になる可能性が高くなる値が大切なわけです。日本人での研究の結果120/80mmHgで心血管疾患の死亡率が最も低く、140/90mmHg以上で明らかに増加することが分かっています。また、糖尿病を合併している人は、より厳しい130/80mmHg未満を目標にすべきと言うことも分かっています。
高血圧の患者さんは、この「治療目標値」という将来の病気の発症・再発を予防するための臨床判断値に基づいて治療することが重要です。
目次
- 病気について
- ヘルスケア
- 食事レシピ
- 新型コロナウイルス感染症を正しく恐れ、正しく予防しよう
- 日本人間ドック学会が発表した高血圧の「基準値」について
- 喘息治療2013年
- 風疹流行
- 2013年花粉飛散予測に注目です!
- 2012年インフルエンザ予防接種
- 高齢者の便秘
- 糖尿病トピックス
- 脂質異常症
- COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは
- カンピロバクター食中毒
- 慢性頭痛
- 帯状湿疹
- ロコモティブシンドローム
- 百日咳
- 自律神経失調症
- めまい
- ノロウイルスにご注意
- 便秘にご注意!
- 肺炎は予防が大事!
- 食中毒に気をつけて!
- 骨そしょう症に気をつけて!
- 認知症 その2 こんなかかわりが大切です!
- 認知症 その1
- 乾燥肌に注意 その2
- 喘息の治療 吸入療法について
- 女性の大敵、鉄欠乏性貧血
- 慢性肝炎治療の医療費助成金が始まりました。
- 『過活動膀胱』って何ですか?
- 高尿酸血症・痛風とは
- 慢性腎臓病に注意!!
- 熱中症その2
- 低血圧のご注意!
- セカンド・オピニオンとは?
- 不眠症にご用心!(^^)!
- 冬の感染症にご注意! その2 ロタウイルス
- 冬の感染症にご注意! その1 ノロウイルス
- アンチエイジングって何?
- 睡眠時無呼吸症候群って何?
- 冷房病に気をつけて!
- 片頭痛?
- ヘリコバクター・ピロリ菌って何?
- メタボリックシンドロームって何?
- 皮膚そう痒症?!
- 更年期障害!
- ご存知でしたか? AED!
- うつ病はこころの風邪?(治療編)
- 高血圧にご注意!!
- 『心臓病にやさしい』生活その2
- 『心臓病にやさしい』生活その1
- 熱中症の予防法
- 食中毒の予防箋
- 五月病の処方箋